白山比咩神社・萬葉集発耀讃仰碑(桜井市黒崎)


  白山比咩神社は旧指定村社で祭神は白山比咩と菅原道真です。玉垣内に南面する本殿その前に拝殿があります。石灯籠が12基あり古いものは1600年代のものもあります。境内に日本浪曼派のリーダー保田與重郎揮毫の萬集発耀讃仰の碑と万葉集全二十巻の巻頭を飾る雄略天皇の歌碑があることで知られます。この万葉集を現在のメロディにアレンジし広く萬葉集の素晴らしさを伝えてくれるのが万葉うたいびと風香さんです。この下の動画も是非ご覧ください。 

 万葉集4516首の冒頭を飾るこの歌を詠んだ雄略天皇(雄略大王)は5世紀後半の天皇で中国の「宋書」にも倭の五王として登場し古事記や日本書紀にもその伝承をめぐる話が沢山語られ、その存在がかなり大きかった天皇と言えます。


萬集発耀讃仰の碑
萬集発耀讃仰の碑
雄略天皇の歌碑
雄略天皇の歌碑

 桜井市教育委員会の説明板には以下のように書かれています。 

「泊瀬朝倉宮の場所については諸説あり保田與重郎はこのあたりを宮跡と推定しました。桜井市黒崎の「天の森」が朝倉宮の地であるとの説は「大和誌」や「日本書紀通証」などで述べられているが、立地的に見て宮を営むのに適地ではない。 保田與重郎はこの白山神社付近をその候補地として、雄略天皇の歌で始まる「萬葉集」の発祥の地として、神社境内に記念として建立したものである」        桜井市教育委員会