9.いにしえにありけむ人も・・

 いにしへに ありけむ人も 

 

わが如か 三輪の桧原に 

 

かざし折りけむ 

     

   万葉集巻7-1118 柿本人麻呂


歌の意味

昔の人も、私が今するように、この三輪の桧原で髪挿を折ったことだろうか。  

 

柿本人麻呂

 飛鳥時代の代表的な歌人。後世、山部赤人とともに歌聖と呼ばれる。人麻呂は巻向山麓の里に愛する妻が住んでいたために、この付近の自然を歌った作品が多い。 

揮毫者 吉田富三 

昭和期の病理学者。元癌研究会研究所長。文化勲章受賞者。

歌碑の場所 9番 

井寺池の南側の通称桧原坂が左に折れた脇に三輪山を背に西面に建っている。